リーダーのための「失敗学」

仕事には「失敗」がつきものです。失敗をしないリーダーなどいません。

大切なのは、その失敗を「教訓」にできるかどうかです。

失敗について、セブン&アイの鈴木氏は次のように述べています。

「新しいことに挑戦するのは、相当な努力が必要になります。リスクがあっても、常に昨日のやり方とは違うことに、挑戦し続けなければならないからです。結果として、失敗したとしても、本人および組織にとって、良い勉強になります。前向きな仕事として行ったことに対して、決して責めてはいけません。責任を負わせ、攻めていたら、前向きな挑戦は生まれません。一度失敗した人は、二度、三度と間違いをしなくなります。授業料という考え方ができます。仕事には積極的な姿勢が必要です。消極的な姿勢では、仕事にはならないのです。」

リーダーとして、「失敗」というものに対して、どういうマインドで向き合うべきか、ポイントは3つあります。

 

①くよくよしないこと

失敗の軽重にもよりますが、自分が犯した失敗をいつまでも引きずって、落ち込んだり、あるいは自暴自棄になったりするリーダーも少なくないのですが、そういうマインドは絶対に捨てるべきです。どんな一流のリーダーでも失敗をした経験を持っているものです。むしろ成功者は、失敗を糧にして日々成長しているのです。

 

②失敗を絶対に隠さないこと

失敗を「次に生かす」ためには、失敗を隠してはなりません。失敗をオープンにすることです。そのうえで、何が原因だったのかを明確にする。そうすることでしか、失敗は次に生かせません。

失敗の原因を究明していくときは、当事者以外の第三者を間に入れて、自分の「言い訳」を挟み込まないこと。言い訳は、物事をややこしくします。失敗を次に生かすためには、「言い訳」を捨てなければなりません。自分の責任は責任としてきちんと引き受けてこそ、次の糧になっていくのです。

 

③失敗から学んだことを周囲と共有すること

失敗の教訓を共有化することで、失敗を成功に帰る為の意見やアイデアが集まってくるのです。

「このやり方ではなく、こういうやり方をするべきだった」

「顧客がこういうことを考えているとは知らなかった」

「こういう情報集めてから次のステップに進めばよかった」

など。失敗から学んだことを、個人にだけ生かすのではなく、周囲と共有して、チーム力を高めるための知恵、ノウハウとして蓄積し、活用するのです。